ツキヲカイタヨ
「仲良くなろう」と誰かに言われている気がした。 そう言ったのは誰だったろう。 この月なら仲良くなれそうな気がする。 なんか手をつなげそうな気がする。 月を描いた。 こんな月に照らされたら何でも正直に話してしまいそうな気がする。 いい事もほんとは隠しておきたかったかったことも。 そんな不思議な力が月にはあるような気がしてならない。 それはどうしてだろう。 月が放つ澄んだ光のせい? それとも月の周りを包んでいる闇のせい? 月は私の心の深い部分を照らす光になぞらえられます。 そこには忘れてしまっていた記憶や もっと以前の私が生まれていなかった頃のことや それよりも遥か遠い人間固有の記憶にまで及ぶものが大切にしまわれていて 色はそんなものにまで分け入ってひょいとイメージを連れてきたりしてしまうので 私はただただ素のままの自分でいるしかないのです。 色には時間をも超えて私の全体とつながる力があります。 色の本質を学ぶと自分自身の中にある深みに触れたりしすることがあります。